第四十五章 運命

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「…弘美ともう一回向き合うことにした」 その言葉に目を閉じた。 「結局かいって思うかもしれん。それは…謝る。ごめん」 お待たせしましたと、テーブルにそれぞれのパスタが到着する。 「昨日、あいつと会ってちゃんと腹割って話した。それで決心した」 パスタの湯気を眺める。 「響が、元カレ忘れられへんかった気持ち…ようわかる。俺も、弘美のこと忘れられへんかったんや」 慶太はパスタを食べはじめた。 「ただ、1つだけ信じて欲しいことがあるねん」 慶太の手が止まる。 「響を幸せにしようと本気で思ってた。響への気持ちに偽りなんかなかってん」 慶太の視線を感じて、私は頷いた。 「元カレにヤキモチ焼いて、大人げないこと言ってたと思う…ごめん。そんなんやから、愛想つかされても仕方ないよな」 慶太は笑った。 胸が痛くて苦しかった。 息苦しくて、必死で感情を抑えた。
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