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そんな満たされた幸せな、ある日の午後。 僕は縁側に座って、温かな陽射しを受けていた。 胸には『ハム子』が。 傍らには神崎さんが。 「陽射しのぬくもりが気持ちいいね、ぬくもり君」 僕らはいつまでも、神崎さんとぬくもり君で。 僕の手を優しく握ってきた、神崎さんの手は、あの頃と変わらず心地好いぬくもりを感じた。 ぬくもり欠乏症候群の特効薬は、自分が愛し愛された相手のぬくもり… 僕はその手を握り返して、ゆっくりと瞳を閉じた。
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