第一章 ウインナー珈琲

3/8
前へ
/8ページ
次へ
赤や紫、黄色に緑、色とりどりの豆電球でデコレーションしているツリーを通り一番奥にある窓際の席に座った。 メニューを開くと、ずらりと縦に訳のわからないブレンド名だけが並んでいる。 「何だこれは?」 メニューの表紙を見ると田中珈琲専門店と書いている。 普通の喫茶店と思って入ったが、場違いな場所にいる事をこの時気がついた。 先ほどのサンタの帽子をかぶった品の良い京美人が温かいおしぼりとお冷やを運んで来たから立ち去るには気がひける。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加