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リデルはもう1度、ディックの顔をしっかりと見てみようと思った。自分が抱いた感情は間違いだったと思いたかった。
ーー…あ、だめだ。この顔はめっちゃ好みだ。私、このタイプの顔が好きなのかしら…ていうか顔なの?私の惚れるポイント。ヤバい…マジで大好きだわ。うん、クラスメイトもこのタイプの顔だったような気がする。ダメだ、この顔に弱いわ私。えーと、なんだっけ?この男が恋愛対象になるかだっけか?あー、そうね。顔は超合格。うん顔に惚れた。って私、顔ばっか言っててうっさくない?あぁ、そうか。私はディックの顔が好きでそれ以上でもそれ以下でもない。つまり惚れっぽいのではなく特定の顔のタイプに弱いだけだな。良かった答えが出たわ。
リデルは脳内で1人会議をして、自分の感情について論争を繰り広げていた。客観的に見るとリデルは百面相をしながらディックの顔をジロジロと見つめていた。
「おいリデル?大丈夫か?」
たまらずディックは心配そうにリデルに問いかける。
「え?あ、大丈夫。答え出たから。私はディックの顔が好きなだけって結論出たから」
「は?え?俺の顔がなんだって?」
突然のリデルの告白にディックは面を食らってしまい動揺した。
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