>>8 指輪と慎さんのbirthdayと初めての…

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時間を忘れて璃桜くんとハンドメイドをしていると,玄関の扉が『ガチャ』っと開く音がして,思わず時計を見て時間に驚いた。 「もう,こんな時間だったのね...」 「んゅっ?」 「ココちゃん,璃桜...待たせてごめんねぇ〜。ちょっと遅くなっちゃった...」 「パパ〜♪」 姿を見せた慎さんに璃桜くんは駆け寄る。 「璃桜,ママと何して遊んでたの?」 「んとね....んと....?ちゅくってあしょんでたの〜♪」 慎さんは,“作って遊んでた?”っと首を傾げながら,あたしの方に視線を向ける。 「このUVレジンでアクセサリーを作ってたんだよ。ここに置いてるのと,あたしが着けてるピアスが璃桜の手作りなの」 あたしは,テーブルの上と自分の耳を分かる様に指で差す。 「......」 「慎ちゃん?」 あたしは,黙り込んだままの慎さんが気になり,反応を待った。 「これ...本当に璃桜が...?」 あたしは,『コクンッ』っと1つ頷く。 「危ないトコロとかは,あたしが手伝ってしたけど...レジンを硬化させたりするのは,あたしの仕事道具,ネイルドライヤーだから,使い方を教えたら,璃桜が自分でしてるし...」 慎さんは,璃桜くんを抱っこしてリビングにあるテーブルへと近付いて来る。 「璃桜にこんな才能があったなんて...。知らなかったわ。」 「ちゃいのう?」 璃桜くんが慎さんに抱っこされた状態で,首を傾げる。 「そうよ? こんなに上手に作るなんて....パパ気付かなかったから... 凄いわ」 慎さんが璃桜くんに頬擦りしながら微笑むと,璃桜くんは,“たのちかったの〜”っと慎さんに笑い掛けて,首へと抱きつく。
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