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「ね..提案なんだけど....」
「....?」
あたしは,首を傾げた。
「璃桜が作ったこのアクセサリーとかなんだけど...サロンに飾ってもいいかしら?」
「サロンに?」
「えぇ。こんなに上手に作ってるんだもの。色んな人にも見てもらいたいじゃない? ダメかしら?」
慎さんが眉をハの字にして意見を求めて来る。
「あたしは...飾ってもいいと思う。璃桜だって作った物を誰かに見て貰えたら嬉しいと思うし」
あたしが璃桜くんを見詰めると,笑い掛けてくれたのだ。
「璃桜もいい?」
「...んゅぅ~??」
「璃桜が作ったこのアクセサリーとかをパパのサロンで飾ってもいい?」
璃桜くんは,『キョトーン』っとした顔で“いいの〜♪ ”と答える。
「じゃぁ〜,決まりね。可愛く飾らなくちゃね」
慎さんは,嬉しそうに言いながら飾り方を考え始めてしまった。 あたしは,そんな慎さんの姿を見て思わず『クスっ』っと笑ってしまったのだ。
「慎ちゃん,考えるのもいいけど...一緒にお昼食べるんじゃなかったの?」
慎さんは,『忘れてた!!』っという様な顔をして苦笑いをしている。
「すぐに準備しちゃうから,今の内に璃桜と一緒に手洗って来て」
「ありがとう」
慎さんは,璃桜くんを抱っこしたまま脱衣場へと向かい2人で手を洗いに行った。
今朝作った子供向けのキャラ弁をテーブルの上に3つ並べ終えた時だった。
「おにゃかしゅいたね〜」
「そうね。 ママの作ったお弁当が楽しみね」
“もう,準備出来てるよ〜。”っと,脱衣場から戻って来た2人に声を掛けると,慎さんと璃桜くんは,定位置に座る。
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