染み込んだ、じんわりゆっくりと

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淡々と過ごす日々、迎えた1週間目。土曜日のこの日、今までは仕事が土日休みのところ休日出勤で会社に向かっていたところを休みとして過ごす一日。 溜まっていた掃除や洗濯物や買い物など、初めて家の為に時間を費やす。 ………妻は仕事をしながらもコレをこなしていたのだと思うと本当に頭が下がる。バタバタと慌ただしく動く俺をチラチラと確認しながらもテレビを見るつむぎ。 なんだろう、訴えかける何かを感じながらもお互いどう声を掛ければいいか分からず、何もしないままでただ時だけが過ぎていく。 そうこうするうちにあらたが起きてくる。 「あらた、おはよう。」 「………おはよう。」 ボソリと小さく返されるあいさつ。ガシガシと寝起きの頭をかきながら通り過ぎるあらたとは視線は合わない。 過ぎ去った息子の肩は俺の肩の高さとそう変わらず、大きくなったなぁ、としみじみと感じると共にそれだけの成長を遂げた息子と向き合ってこなかった年月を突きつけられた気がした。 そんな感傷に浸る俺を置いて、あらたは身支度を整え玄関に立つ。 「あらた、今日もバイトなのか?」     
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