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私の存在には気づいていないらしく、遂にベットで籠城し始めた黒崎。いやもうヘタレでいい。
何がどうなってこんなヘタレになったかは知らないが、このヘタレを改造してほしいというのが蓮達の願いなら…
「胡桃沢君どいて!」
「え?」
ヘタレのそばでしゃがんでいる胡桃沢をどかして、布団をバサァっとひんむいた。
中からでてきたのは覇気のないヘタレ。ただでさえ細身なのに少しやつれたような姿だった。
目をしぱしぱさせながら状況を飲み込めないヘタレ。うー殴りたい。
「お前…誰?」
「私!?私は女子剣道部2年白石さつき!あんたの腐った根性叩き直しにきたのよ夜露死苦!」
「ぇ…」
胡桃沢に助けを求めるような視線を向けるヘタレ黒崎雅治。でも今回魔王は私の味方なのよ!残念だったわね!
胡桃沢もなかなかイラついていたが呆気にとられた後クスクスと笑いだし、せいぜい根性叩き直してもらいな。と笑った。
状況をいまいち飲み込めてない黒崎はまるで周りを虎に囲まれた猫のようにしゅんと縮こまっていた。
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