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「つかなんでさつきがここに?」
「あぁ、言ってなかったっけ。今日から黒崎の世話係をしてもらうんだよ。」
「は?コイツが黒崎を?大丈夫なのかよ…てかなんでコイツなわけ?」
「今回の黒崎をどうにかできるのはさつきしかいない。俺の脳がそう言っている」
「ふーん……」
コイツがねぇ……と、まるで珍しいケダモノを見るような目で私を見るチビ猿。もとい赤羽 銀次。
剣道部では小さい方だがスタメンで団体戦では先鋒、いわゆる斬り込み隊長を任されている。
悪かったな頼りなさそうで。そもそも私はまだ了承していない。
銀次にゲンコツを食らわせてくれた頑固一徹巨漢、THE剣道部と言わんばかりの副部長、橙山 雄一郎に感謝した。
「てかちょっと胡桃沢っ…君!私まだ話がよくみえてないし、世話係とか…認めてない!」
「今から話そうと思ってたんだよ。悪いけど静かに話聞いてくれる?静かに、ね」
2回言った。静かにって2回言った。
周りを見るとなんだか深刻そうな顔をして…とてもじゃないけどイヤイヤと言うだけでどうにかなるような雰囲気ではなかった。
とりあえず口をつぐんでおこう…話くらいは聞いてもいいか…
聞くだけ。聞くだけだからね。
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