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序章 灰色のクリスマス
「あなたとは一緒にクリスマスを過ごせません!」
純粋な男子高校生の心は年上の恋人の言葉で外の気温より冷え切ってしまった。
その男子高校生は何か言おうとしたのか、何を伝えようとしたのか。
たくさんの強い思いが口から溢れ出しそうになったが、それより先に涙がポツリポツリと落ちていった。
年上の恋人はそんな男の姿を気持ち悪そうに見ながら、駅の方向に向かって姿勢よく歩いて行った。
男子高校生は涙が枯れるまで、近くのベンチに座っていた。
こうして、その男子高校生はクリスマスを灰色の日と記憶付けるようになった。
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