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「ちょっとごめんね」
オレンジティーを飲み終えたところで、まず復習することにした。スマホを手に取り、佐倉さんとのやり取りを読み返す。
あさぎくんは私が多少動いたところで気にも止めない。というか、膝から下りる気配もない。もしかしなくても、猫的ヒエラルキーで言えば、私なんて最下層だろう。
まず、あさぎくんは抱っこが好き。膝の上も好き。撫でてもらうのも好きという、甘えたでかなり人懐こい性格。よく鳴いて、かまってアピールもする。奏さんが保護施設から引き取ってきたそうで、かわいい顔をしていて、実は幼少期に苦労している。
好きなおもちゃは、小さな鈴の入ったボール。犬のように追いかけて遊ぶけれど、持続はしない。すぐに横になって、ボールを抱っこするポーズが得意。佐倉さんから写真も送られてきた。
もえぎさんは、マンションの前にいた所をやっぱり奏さんが保護したのだそうだ。トイレのしつけもできていたから、迷子か、もしかしたら捨てられたのかもしれない。結局飼い主が現れないまま、一緒に暮らし始めた最初の猫。
抱っこは苦手だし、膝にも乗らない。撫でられるのは嫌いではないけれど、長くなると「もういいでしょ」と言わんばかりの顔で怒る。人見知りで滅多に鳴かない、とことんあさぎくんとは正反対な、ツンデレな綺麗なお姉さんだ。あ、あさぎくんに対しては猫見知りすることなく、最初から受け入れ可愛がって、すぐに仲良くなったという。
好きなおもちゃは、自分のしっぽとそっくりな白い猫じゃらし。意外にも遊ぶのが大好きで、目の色が変わる。いつまででも飽きない。ジャンプが得意。高い所も大好きで、猫タワーもキャットウォークも、メインで使っているのはもえぎさんとのことだった。
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