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掃除が終わると、時刻は午後二時。一息つこうと、シュークリームと紅茶を手にテーブルに座った。紅茶はダージリン、これも佐倉さんおススメのティーバッグ。すっかり影響され、私も以前より紅茶をよく飲むようになった。
佐倉さんの家にいると、不思議と食が進む。向かい側に佐倉さんがいなくても、美味しそうにご飯を食べる姿が目に浮かんで、つられるように今朝おでんも完食してしまった。
勿論、もえぎさんとあさぎくんの存在も大きい。一人じゃないことが、今の私にとっては何よりも嬉しい。
今日もいいお天気で、日だまりでお茶を飲む穏やかな時間の中、ふと静かだなぁと思う。もう掃除機はしまったのに、もえぎさんとあさぎくんの姿が見えない。
きっとお昼寝タイムだろうと、ベッドを見に行ったけれどいなかった。リビングにも自分達のベッドにもいないとなると、考えられるのはあと一つ。佐倉さんの寝室を覗くと、お互いを抱き合うように丸くなって、ベッドの上ですやすや眠る姿を発見した。
起こさないようそっと近付いて、まずは証拠写真をパチリ。佐倉さんが帰って来たら見せてあげなければと思う。
あさぎくんは毎日一緒に寝てくれるけれど、もえぎさんはあまり来てくれないと、佐倉さんが前に残念そうに話していた。でもそれは多分気付いていないだけなのだ。
もえぎさんは、お留守番の時や、佐倉さんがぐっすり眠っている時に、実はこうして毎日こっそり訪れている。
お姉さんとしてあさぎくんに譲る気持ちが大きいのか、元からあまりベタベタしない性質もあってなのか、詳しくはもえぎさんに聞いてみないと分からない。けれど、ツンデレな彼女らしくて、たまらなくいじらしくなる。
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