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タクシーに乗り部下のアパートへ到着。
「しかし、若いのに、こんな家賃の高そうな所、よく借りたな、一人で住むには広過ぎやしないか?」引っ越しの時も、そう思っていたが、一人暮らしで3LDKは、持て余すと思う。
「ええ、まあ」
なにかばつの悪そうな感じの返答に、薄々彼女の影に気が付いた。
「ただいま」
「お帰りなさーい」
部下の声に、玄関の奥から、澄んだ声が返ってきた。
ああやっぱり、彼女の紹介も兼ねてなのか。同僚と付き合っている、と言う噂もあったが、その彼女は女子だけの二次会へ行ったから、別の子だろう。
「スリッパどうぞ」
「ああ」
「早かったのね」
「まあ、今日は軽い打ち上げだから」
「あら、いつも、うちの子がお世話になっております」
軽くお辞儀した彼女は、ホームに居た彼女だった。
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