リセット

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 ()(かえ)()(かえ)()()()(かえ)し、そしてまた()(かえ)される。それは(だれ)かにとっては希望(きぼう)そのもので、(ほか)(だれ)かにとっては絶望(ぜつぼう)かもしれない。  (だれ)かではなくて(ぼく)にとってはどうだろうか。  そんなの愚問(ぐもん)だ。何故(なぜ)ならば  どうせ()(かえ)されるだけなのだ。希望(きぼう)絶望(ぜつぼう)もあったもんじゃないだろう?   この平坦(へいたん)毎日(まいにち)(おな)じだ。真平(らな)(みち)余所(よそ見《み)もせず(ある)けるのは、(ぼく)(こころ)真平(まったい)らで(うえ)にも(した)にも(よこ)にも微塵(みじん)もぶれる(かぶ)ることがないからだ。  そういえば、(かんが)えたこともなかった。いつか、()わりや変化(へんか)がやってくるなんて。そんな馬鹿(ばか)げた希望(きぼう)(いだ)(つづけ)けて(ある)き続ける人のほうが多数(たすう)だけれど。そんな希望(きぼう)(いだ)いた人の幾人(いくにん)かがそのうち気付いて絶望(ぜつぼう)して行く。僕にはわからない。絶望(ぜつぼう)する以前(いぜん)に、この現状(げんじょう)希望(きぼう)など見出(みいだ)したことなど一度も無いから、僕は絶望(ぜつぼう)もしない。  何もないところから何かが生まれるはずなんてないのだ。入り口や出口すらここには元から無いじゃないか。風穴(かざあな)ひとつ見当(みあ)たらない。  そんな場所で、どうして何かが変わるかもしれないなんて思えるのだろうか。
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