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「試験合格、おめでとう」
森から出てきた私達四人を試験官の男とシャインが出迎えた。周囲を見回してみるが他に生徒はいない。私達が一番だったようだ。
「ソウルナイトとの戦い見事だったわ」
その言葉に三人は驚く。恐らく試験官が用意していた魔物とは思っていなかったのだろう。
「実は毎年行っている恒例行事なのよ。一番平均成績の高い班にソウルナイトと戦ってもらうのは、悪く思わないでね」
シャインは笑いながらそんなことを言った。なるほど、つまりソウルナイトと遭遇したのは私達四人だけか。この三人の戦いぶりを見て少しは学友たちもマシだと思っていたが前言撤回だ。他の班はカマイタチ相手にどれだけ時間をかける気だ。
「まさか倒してしまうとは思っていなかったけどね……レディアくん以来だわ」
シャインの言葉に私は表情を変える。そんな私を見たシャインはクスっと笑った。
「えぇそうよマーチちゃん。あなたのお兄さん、レディア・パイル以来なの、ソウルナイトを倒したのは」
お兄ちゃんがかつて、私と同じ試験を受け、突破した……くそ、やはり私が倒せばよかった。
「シャカさん、ファンブルさん、カーナさんも見事な連携だったけれど……やはりマーチちゃん、あなたは面白いわね」
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