1-4『少女の休日』

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「ところでよちびっ子、この後なんか用事あるか?」 「いや、ないが……これ以上手合わせには付き合わないぞ」 私とファンブルは自室で汗をかいた服を着替えながら話す。 「手合わせじゃねえよ。この後カーナと町に出かけるんだ、お前も来いよ」 「町……か、特に用事はないのだが」 「用事とかじゃねぇよ。目的もなく遊び歩くんだよ、もちろんシャカの奴も呼ぶぜ」 目的もなく遊び歩く。魔王だったころには絶対に出来ないことだったな。少女になってからもお兄ちゃんと出かける以外にそんなことをした記憶はない。 ……まぁ、何事も経験があるに超したことはないか。 「いいぞ、付き合ってやる」 「相変わらず偉そうだなこのちびっ子は……」
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