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夢の中の庭園
昭和20年代、宮城の蔵王に近い大きな屋敷。
日本は戦争を行っていたが、それとは関係なく死を間近にした少年がいた。
「菊……、気は確かに」
華族神代家の綺麗な離に彼は居た。
「ははぅ……ぇ、ゎたしは『死』ぬのかな……」
「菊は死なない。私の自慢の美しい息子。だから……、気を確かに持つのです!!」
菊は生まれつき心臓の悪い子だった。
10年以上生きることこそ奇跡に近い、今その余命すら無いに等しいような状態だった。
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