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「それが 今日の夜の飲み会の金を下ろそうとしてコンビニに行ったら ATMから金が下ろせないんだよ・・・」
「そんなこと あるのか、金が入っていないじゃないのかい。」
「そんなわけないだろ 昨日の20日にバイトの金が振り込まれている筈だから、金はたんまりあるはずなんだぜ・・・」
「亮太は良いバイトやってるからな。」
事情を知る祐二が茶化した。
「頼むよ 明日 返すから お前ら1万円くらい持ってない? 5000円でもいいから。」
「判ったよ 利子が高いぞ、5000円くらいなら持っているから貸してやるよ。」
旬は 1週間ほど前に新調したばかりの皮の長財布の中には 学校の帰りにファストファッションの店で夏用のパンツを買おうと朝ATMから降ろした2万円ほどの現金が入っていたが、まあ買い物は別の日でもよいだろうと思い、5000円札を取り出して亮太に手渡した。
「スマホは通じないし 踏んだり蹴ったりだな。」
「えっ スマホ通じないのか、 俺のは大丈夫か、」
亮太は ポケットに入れていた Bu携帯のアイポンを取り出して 慣れた手つきでSNSのメールにメッセージを送ろうとした。
「おい おい、Mainにつながらないじゃないか・・・ 」
「先輩から 行く店聞いてないや。」
「コンビニの前に Wi-fiスポットがあっただろ?」
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