1.スマホが通じない

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4人は 大学の目の前にあるコンビニの前に陣取ってフリーWi-fiの電波を探すこととした。 スマホのWi-fi接続画面には30近い電波が飛び交っていることを確認できたのだが、なぜかコンビニが取り扱うフリーWi-fiの電波を認識することはできなかった。 「おい Wi-fi電波もダメなのかよ。」 4人はコンビニの店先に貼られているフリーWi-fiの掲示板を恨めしそうに見上げた。 「このWi-fiってハードバンクやBu、 Dakamoが提供してるスポットじゃないのか。」 「ということは、俺たちだけじゃなくて 携帯会社のキャリヤがみんなアウトってことなのじゃないのかな。」 コンビニの店先にある、緑の公衆電話ボックスが目に入った。 「公衆電話からなら 電話出来るんじゃないの。」 旬は 亮太に向かって先輩に電話をしてみる事を促した。 「繋がるのかな。 とりあえず電話してみるわ。」 立花亮太は公衆電話の受話器を持ち上げて 電話をかけようとした。 受話器からは音も聞こえてこなかった。 「なんだ、公衆電話まで故障かよ・・・」 亮太は 公衆電話の受話器を下ろして掛けようとした。 「おい 10円玉入れたのか。」 「えっ 公衆電話って10円玉入れるの・・・ 俺、公衆電話なんて初めて使うから わかんねえよ。」     
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