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男も。
大阪も。
そして毒島も。
やるせない表情で、娘を、ただ、見ていた。
娘が落ち着くのを待って。
男は腫れ物にでも触るように、おそるおそる、震える声で、言葉を紡ぐ。
「……やはり私にはわからない……
之宣くんは、確かになくなったはずだ……?
私は……なにか間違っていたのか……」
もはやこの世のすべてが信じられない、とでも言うように、男はうつろな瞳。
彼の世界が崩壊しかけているのだ。
無理もない。
これは、直視するには、あまりにも不可解な現実だった。
「なんのことはない」
毒島は言う。
「彼女は、あなたの娘などではないのですよ」
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