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「ぎぃっ!?」
カマキリは、右目に痛みを感じた。
なにかが当たったのだ。
「よっしゃ、命中、どんどんいくでぇ!」
その言葉を合図に、カマキリの全身に、槍のようなものが降り注ぐ。
カマキリはすぐに理解することは出来なかったが、それは、竹だった。
皮肉にも、カマキリ自らが大量に切り落としたそれが、カマキリ自身の体に降り注いでいた。
全身に降り注いでいた竹が、一瞬、やむ。
それが合図だった。
「--!?」
カマキリが気づいたときには、目の前に、太神の姿があった。
太神は、鋭い爪で、カマキリの顔面を引き裂いていた。
「〇×△◆◆■」
叫びにならない叫び声をあげるカマキリ。
視界がグルグルと揺れる中、それでも反撃しようと鎌をもたげたカマキリはーー
ちゅどんっ
落雷を受け、音を立て、地面へと沈んでいた。
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