三話 裏切り者

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 毒島は思う。  このカマキリは、その見逃された者なのではないだろうか。  極北闇子が生み出した神の一体が、先ほどの巨大カマキリだったのではないだろうか。  それなら、すべて、つじつまが合う。  ゲームとは展開が異なるものの、闇子がバックにいるのだ。  そう考えれば、この状況も、納得はいく。 「………………」  ただ、確信はないし、この世界の毒島一琢が今現在、その情報を知っているわけがないので、大阪や左兎にそれを話すことは出来ないが。 「どうしたんや毒島? なんや心当たりでもあるんか?」 「……だったらいいんだが。自分にはさっぱりだ」  ふぅ、と、両手を広げ見せる。 「そうか……まぁ、そうやな。  こんなん誰も説明できひんわ」  大阪は、地に付した元カマキリ、現人間をこつん、とつま先で蹴る。
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