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「しかし幸せそうな顔で寝てんなぁ、この兄ちゃん。
なんやムカムカしてきたで。
顔におちんちんでも書いたろか」
「やめとけって……」
懐から筆を取り出した大阪を軽くたしなめたところで、
「がおうぅっ!」
「うわぁ、なんやっ!」
太神がいきなり威嚇してきて、大阪はしりもちをつく。
「な、なんでワイに」
突っかかるんや。
と、大阪は言いたかったのだろう。
だが、その言葉が言い終わることなかった。
毒島は、見た。
一瞬前まで大阪が立っていた場所に、大きな穴が開いているのを。
さらに、気絶している元カマキリの男に、何か白い糸のようなものが引っ付ているのを。
「な、なんや……なんなんやこれは……」
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