意地っ張りな君へ

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 煙草を吸い終えると早々に服を着だした駿一に、女は甘えた声をかけてきた。 「ねえ。たまには一緒に朝を迎えない?」  駿一は幾人もの女と夜を共にするが、そのまま朝を迎える事はない。  この女も例外ではない。 「朝に、化粧の崩れた君なんか見たくないんだ」  いや、もうすでに崩れているが。  体を重ねてずいぶん経つが、今夜ようやく咥えてくれたのだ。  だがそのせいで口紅がいびつにはみ出し、見苦しいったらない。
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