意地っ張りな君へ

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「悠」  名前には、名前で応えた。  悠の腕が駿一の背に回され、ぎゅうとしがみついてきた。  今だけは。  長い長い時間の、ほんの切り取った一部のひととき。  でも、今のこの時だけは、僕だけの傍にいる駿一。  あぁ、いけない。  また思いがけず涙がにじんできてしまう。
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