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店長からは「また気が向いたら連絡してほしい。大田君はとても力になってくれていたから」とまで言われて、最後まで引き止められた。
その後、大学の担任の所へ行って留年するかわりに、正式に一年間休学することにした。彩夢も同じ大学で、担任も僕と彩夢が付き合っていることは知っていたから話はスムーズに進んだ。
あとは部屋の掃除をしたり、彩夢用の家を買ってあげたり。ちなみに最初はシルバニアファミリーの家を買ったんだけど、小さすぎてダメだったからリカちゃんハウスになった。
「一応和儀の部屋だぞ。少しは緊張感を持ったらどうだ」
『和儀の部屋には高校から遊びに来てたから、いまいち緊張感って湧かないのよね』
「そうかもしれないが、この後に上野先輩も来るんだぞ」
「まあまあ、賢人。彩夢もやってみたかったらしいからさ。これもやり残したことって事で」
賢人はため息を吐きながら荷物を置く。というか、持ってきている荷物がやけに本格的だ。
帰りに何か描きにでも行くのかな? と思っていると、賢人は画用紙を取り出し、描くスタイルになる。
「賢人? 何か描くの?」
「ああ、人形用の滑り台を滑るクマの人形……練習にはうってつけだと思ってな。上手くできたら賞にも応募できるかもしれない」
「彩夢を書くの!? っていうか、前に広めるなって言ったばかりじゃない!」
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