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一章:さようなら……じゃないの?
彼女が交通事故で亡くなった。
でも、全ては僕が悪い。僕があの日、彼女を誘っていなかったら、こんなことにはならなかったはずだから……。
2018年の4月、僕[大田和儀]は彼女である[崎重彩夢]とカラオケボックスで待ち合わせをしていた。僕は店までは距離が近いから自転車で来ていたが、彩夢は距離がある為バイクで来ていた。
その途中で信号無視をした車にはねられた。彩夢は身体を強く打ち、生死をさまよった末に亡くなったらしい。
お葬式で彩夢の両親から「和儀さん、あなたは悪くありません」と何度も言われたが、僕は罪悪感を捨てきれず、大学に行かなくなっていた。それからひと月たったある日……。
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