二章:お姉ちゃんのバカ

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二章:お姉ちゃんのバカ

 土曜日、賢人と上野先輩がアパートに来てくれて会議を開くことになった。結局僕と彩夢では具体案が固まらず、賢人と上野先輩も良い案が思いつかなかった。  そこで彩夢が『三人寄れば文殊の知恵!』と提案し、ちょうど二人も土曜日は用が無いらしいから集まることになった。 当日の朝に賢人は来てくれた。予定では昼からだったんだけど、早く来るのは賢人の癖だ。 「賢人、今日は来てくれてありがとう。入って、入って」  賢人は「お邪魔します」と言ってから中に入る。だが、彩夢の様子にため息を吐いた。 『あ、賢人君。いらっしゃーい』 「あのな、何故悩んでいる本人が遊んでいる? それに、なんだこの人形の家は」 『え? リカちゃんハウスだけど?』 「そういうことじゃない」  僕は「ハハハ……」と苦笑いしかできなかった。  彩夢がクマの人形に憑りついてから数日。僕はネットの記事を見ながらだけど料理をするようになっていた。あと、身の回りの整理もした。  まず上野先輩がなんとか繋ぎとめていたバイト。これはすぐに復帰できそうにないから、バイト先まで行って正式に辞めることにした。     
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