2#雌イノシシは雌オークに転生しました

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 「ぷぎ?」  雌イノシシのププは目覚めると、熊ビーストが襲ってきた後の瓦礫の中だった。  「あれ・・・私、確か・・・人間のハンターに追いかけられてたよね・・・?!  で、何発も銃で撃たれて・・・」  雌イノシシのププは、住んでいた山に居た時の事を思い出していた。    ・・・・・・  ・・・・・・  ププは、3匹の瓜坊持ちの母イノシシだった。  「さあ坊や、私に付いてくるのよ。」  母イノシシのププは、瓜坊達には手厚く献身的に精一杯の愛情を注ぐ『肝っ玉母さん』だった。  父イノシシと一緒に、愉しい日々を過ごしていた。  ププは、我が子だけが全てだった。  しかし、この日が来るまでは・・・  「な・・・なんで・・・?!」  母イノシシのププは絶句した。  父イノシシが、人間が仕掛けた罠に掛かって死んでいたのだ。  瓜坊を庇って罠に掛かったのだ。  イノシシ罠を掛けた農村では、イノシシによる農作物被害が深刻化していた。  そこで、農村ではハンターを呼んでイノシシの駆除を嘆願したのだ。  「なんで・・・?なんで・・・?」  母イノシシのププは、余りのショックで呆然とした。  「可愛い私の瓜坊は?」  ププは瓜坊達の姿が忽然と消えた事に気付いた。  「坊や・・・」  母イノシシのプリンタの顔は、みるみるうちに青ざめていった。  「坊やぁ!!坊やぁ!!坊や!!坊や!!」  ププは大きな鼻を地面に近づけて匂いを嗅いだり、辺りをキョロキョロ見渡して 居なくなった瓜坊の姿を探しまくった。  「坊ぁーーー!!どこなのぉーーー?!返事してぇーーーー!!」  ダーーーーーーーーン!!  「?!!」  後ろからいきなり銃弾が飛んできて、仰天した母イノシシのププは慌てて逃げ出そうとした。  ガツン!!  ドテッ!!  「いてててて・・・」  ププは、何かに躓いて転倒して起き上がると・・・  「ええええええ!!!」  母イノシシのププは背筋が凍った。  躓いた先にあったのは、献身的に可愛がっていた瓜坊達の射殺体だった。  「坊や・・・何で・・・何で・・・」  母イノシシのププは、ショックで目から大粒の涙を流した。  ダーーーーーーーーン!!  ダーーーーーーーーン!!  キューン!!  飛んできた銃弾は、母イノシシの右頬を霞めてトロッ・・・と血が流れた。
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