二十二日

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夏になってお父さんも働き始めた。 でもいくらもかかる病院代、 請求書の来る二十二日・・・ 「憂鬱日やな」 お姉ちゃんは笑っていうけど、 石段て泣いてた。 でも10分だけ。 あとはいつも通りに仮眠、病院、塾、 『レディコミ』。 「スゴいもんやなあ、今月は5本載ったで」お姉ちゃんはペンネームを 4つもって書いて書いて書きまくった。 仕事が増えて助かったけど お姉ちゃんがお布団で ゆっくり眠ることは無くなってた。 月日はお金を栄養にして過ぎていく。 もうお姉ちゃんは32歳になってた。 あの日も三月二十二日、 お姉ちゃんの元彼の結婚式やった。 いつもの石段、お姉ちゃんは 一時間動けんかった。 僕は一生懸命、いっしょうけんめい❗ 右をお姉ちゃんの左に寄せた。
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