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日常の中に、見つけた
お寝坊のあなた。
いつも朝は、半分死んでいる。いや、生きてるんだけど。
猫の様に布団にくるまっている。しかも猫のミーコも一緒に。
笑っちゃう、しっかり者と思ってたのに、実はこれが日常。
太陽は登り、南向きのあなたの部屋を照らす。
今日は仕事が休みだから、昼まで寝る気だな。
外は寒い。昨夜から今朝にかけて、降り積もった雪がうっすらと街を包む。
私だって寒い、でも遊びに来てるんじゃない。
勉強をするために来てるのだ、彼が大卒で数学に強いのを知っている。
法学部だもんね、おまけに中学、高校と家庭教師をしてたんだって。
だから教えるのは得意。教えて欲しいのに、寝てるー!
布団を引っ張っても、もう少し~とか言うから、必殺技を出す私。
「ぎぇ!冷たいっ」
わざと布団に入って、冷え切った体で抱きつく。
「お前、なんでそんなに冷えてんだよ」
「冷え性です」
「それにしても、氷みたいだ」
特に足は冷え切って、本当に氷みたい。
これでも、靴下2枚も重ね着してるんだけど・・。
「ちょっと、温まれよ」
そういって、両手が私を抱き寄せた。
暖かい、冷え切った氷の様な体が、溶かされるように感じる。
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