あなたの温もり

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 「タチの悪い増殖型でリンパ(せつ)も跳んでる、ステージⅢのBね。 だから徹底的に(たた)きましょう」とか言う。 真面目な顔で言う時は、かなりヤバイってこと。 しかし冗談半分で「一応5年、目安のホルモン剤だけど、10年って こともあるの」とさらりと言った。 「私は?」 「だから5年、頑張ってね」と笑う。 笑ってるけど眼が笑ってないでしょ。 これは良くない。ジーと見てると女医はいった。 「実は薬を止めて5年後に再発ってこともあるから」と来た。 やはりね・・ 「あなたは一番強い点滴の抗がん剤から入って、放射線を25~30クール。 点滴は2種類。かなり強いので行くよ」 「それを半年ね、最後に5年はホルモン剤。」  つまり、点滴の抗がん剤➡放射線➡ホルモン剤となる。  そのホルモン治療中に産婦人科の女医は「入院しましょう。 ちゃんとした組織検査をします。つまり手術ね」と言う。 だから、あっけらかんという。 「ガンかどうかは、調べればわかるから」 そう言いつつ(あわ)てて、入院日を押さえる。 笑ってるけど眼が笑ってないし、実はかなり慌ててる。
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