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昼食を終え一行は目的地へと走り出した。
小学校の角を曲がって、狭めな住宅地をゆっくりと進むと、突然あじさいに囲まれた坂が現れる。
小さめな木の看板にお洒落な文字で『氷室あじさい坂』とかかれていた。
専用の駐車場に止めて、車を降りると私達は真っ先に坂の入り口に立った。
あじさいって花が密集して球体を描くから、なんかいっぱい集まると風船が集まってるみたいな不思議な感じをかもし出すんだね。
わぁ~っと、あまりの神秘的な美しさに心を射たれた。
女子三人、なんの合図もなく歩き始めていた
* * * * *
緩やかな坂でも、少し私辛いかも。
でも、せっかくの風景だし、だから頑張った。
江戸時代から続く風情ある石垣から沢山のあじさいが見下ろし、私を応援してくれているようだった。
通りの中頃まで来ると今度は下り坂だった。帰りの方がきつそう。麓で少し休暇してもらおう。
でも、今は下り坂だから楽チン。いやぁ本当にあじさいがキレイ。今、体力があれば今すぐスキップしたい。それで三往復位したいなあ。それくらいキレイ。
こうして、女子三人は坂の麓までやって来た。そこには『氷室あじさい坂』と書かれた、今度は石碑が真っ白なあじさいに囲まれたたずんでいた。
すると、るなちゃんが「男共が来る前に私達で撮りません?」私も涼子先輩も即答で賛成。
はいチーズ!の掛け声で良い思い出が出来た。「やっぱ、女子三人で撮った方が写真がキレイだよね」なんて話が出て笑えた。
男共がまだ来なかったので、涼子先輩が水筒を取り出して私達に温かい飲み物を入れてくれた。
なんでも涼子先輩オリジナルブレンドのハーブティだそうだ。
「その都度味が変わるから、味は保証出来ないからね」だって、本当に涼子先輩ってキレイで可愛い。
そして、キレイなあじさいを見ながら飲む、良い香りのハーブティって本当に落ち着く。
今日は晴れて良かったなあ。
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