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目が覚めて最初に視界に飛び込んで来たのは、病室の天井だった。
腕を動かすと微かにチクチクしたのは点滴の針が刺してあったからだった。
あー倒れたんだ……って思った。
どのくらい意識なかったんだろう……ゆうくんに心配かけちゃったなぁ……。
外は雨が降っている。湿っぽくて嫌な天気だ。
はあーっと言うため息しかでない。
とりあえずナースコール押して誰か来てもらおう。
* * * * *
しばらくして、先生が来た。どうやら丸一日寝て、もう朝だと言う。
後、これから体力回復と検査入院で二週間は入院しないといけないという事だ。
二週間休むと調度テストかあ……大丈夫かな……。
後、一番の問題……。
普通に生活していけるのは、もって9月までだろうと……。人生の最後を迎える入院が早くなってしまった。
* * * * *
午後になって、サークルのみんながお見舞いに来てくれた。
ゆうくんもとても心配してくれていたけど、事情を知っている他のみんなはもっと暗い顔をしていた。
「ただの検査入院だから大丈夫だって」
って言うには言ったけど……。
みんな帰るってなった時、部長と涼子先輩だけ話があるからと残った。たぶん夏休みの旅行の事だと思うけど……。
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