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涼子先輩と吉田先輩
ゴールデンウィークで泊まった時の話。
女子部屋は、浴衣に着替え、旅の疲れもあり三人してゴロゴロ、まったりとしていた。
そして、るなちゃんの「涼子先輩は彼氏いないんですか?」と言う切り出しから女子トークが始まった。
「それがさあ、一年の時はいたんだけど、そいつがナルシのヤリチンでさあ、いやぁもうさんざんだったわぁ」
私は少し聞いた事があった。
なんでも、涼子先輩はその頃、テニスサークルも掛け持ちしていて、そこで彼氏が出来たんだけど、かなり浮気性な人だったという。
「テニスサークルの人でしたよね!」と言って私も女子トークに参戦した。
「そうそう、今は落ち着いたみたいだけど二人も気を付けた方がいいよう!二週間位したらねえ、もう違う女と目の前、歩いてるから!ショックだから!」
ゴロゴロしたまま頬杖をついて興味津々のるなちゃん。
「どうやって別れたんですか?修羅場ですか!?」
いや、っと彼女は照れたように笑った。
「吉田がぶっ飛ばしてくれた。」
ええー!っと私とるなちゃんの声が響いた。
私も初めて聞いた事だったから。
「それでそれで?吉田先輩から告白を受けたとか!?」興奮する、るなちゃん。
「え、実は隠れて付き合ってたとかですか?」と私も興味津々。
しかし、彼女は鼻で笑うと首を横に降った。
「いやぁ何~にもなかった、まあ告白受けても、あいつオッサン顔だしなぁ」
ああ~、っと二人でハモると笑いが漏れた。
「まあ、考えてはあげよっかな」と言う涼子先輩はまんざらではないように思えた。
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