白ほど汚い色はない

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白ほど汚い色はない

白ほど汚い色はない。 常日頃思うことだった。 世の中では大体はやれ「真っ白な心を」 やれ「白は明るくて綺麗」など あたかも白=正義の色という方程式が出来上がっている。 呆れ果ててどうにもこうにも 鉛のような溜め息をつきたくなる。 私からすれば白なんて 自らを守るための諸刃の剣だ。 政治家なんかそうだ。 自らの不都合な状況下が訪れた日には 決まって「身に覚えがない」と頭を空白にした己の演じ、ひたすらに身の潔白を訴える。 今の例題で「白」が2つも使われた。 白にはもうひとつ思うことがある。 それは白こそ卑怯だということだ。 子供の時 新しい服が白の時はそれが遺憾なく発揮される。 公園で遊んで走っていて、石に躓いて転んだら白は土埃で汚れてしまう。 走ったら危ないよと母親の言葉を聞かなかったことだけ怒られるはずが、 白い服を汚したといういらないプラスアルファまでもれなくついてくる。 家でご飯を食べるときに メニューがミートソースやカレーだった日にはもう白の本領発揮だ。 ゆっくり食べなさいと母親の言葉に耳を貸さずに反比例して早く食べたい欲求でつけたなかなかに落ちづらい赤や茶色のしつこい汚れが不必要な怒りの相乗効果を浴びせられる。 これで分かることはもう目に見えているだろう。 白い服は無邪気な子供の被害者ではなく 無邪気な子供にいらない余罪を与えてる加害者であることを。 改めて、誰もが気付いてない いや、当たり前という洗脳で気付かれることない完全犯罪を成し遂げる者へ 一言言わせてもらう。 「白ほど汚い色はない」と。
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