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「でも、サンタが何も働いてないわけじゃないだろ。」
ミッチェが新しい煙草に火をつけて言った。
「プレゼントを配る。」
「汚職だ。」
「ワイロか。」
「そもそも、そのプレゼントはどこから持って来た?」
「ぬすんだ」
「かっぱらった」
「そんなものを配って人気者かよ!」
「トナカイは手下だ」
「なんだよー悪の一味じゃねぇか」
「それでも人気者だぜ!」
「ゆるせんな。」
「殴りこみかけるか」
「いや、よそう。俺達は今、上場に向けての大切な時だ。こんな時に警察沙汰はヤバイ。」
「そうだな。それはよそう。」
アニューはへびいちごの支店を、ミッチェはハピとネスのことを、フィッシュは黒田のことをそれぞれ思うと、昔のように思うがまま大暴れするような真似はできなかった。
できなかったが、サンタには相当、腹を立てていた。
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