1 ウソだと言ってよアケチィ

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キリッとラインなのにぱっちりした、吸い込まれそうになる綺麗な瞳。 スッと伸びた鼻筋に、薄過ぎず厚過ぎずでベスト配置された唇。 イケメンのお手本のようなイケメン。 ですが──── 「あなた……誰ですか……!? 」 「えっ? 」 私はただ、大好きなお菓子の箱を開けようとしていた。 それだけだったのに、なんで? なんで部屋が大変なことになって、 気が付いたら知らないイケメンが上がりこんでる……? 助けてもらったのは、ありがたいけど。 なぜいまだに……私は抱かれたままでいる……? どう考えても、どうなってるのか分からない。 戸惑う私に、そのイケメンはフッと笑ってみせると──。 「あなたは絶対、ぼくを知ってますよ」 「えっ?」 「だって、ぼくは……あなたの『お口の彼氏』ですから」 「………………え? 」 そんなニッコリドヤァと言われても…… この状況じゃむしろ恐いわ……!! 色々な意味で、どきどきが止まらない!! これが私と『彼』との出会い。 はじめましての、始まりだった──。
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