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ピンポーン。
寝てしまった私を、ドアホンのチャイムが呼び起こす。
反射的に顔を上げ、自分の失態に気付いた。
──しまった、寝落ちした!!
ヨーグルト味探しのため早起きしようと思ってたのに、早速やらかすとか……!!
心の中で嘆きながらも、私を起こしてくれた来客をドアホンモニターで確認する。
配送業者よ、あなたが救世主だったのか。
言いたいセリフは心の中に留め、ドアホンごしに応対する。
何か頼んでた通販あったかな……?
起きたての寝ぼけ頭から、思い当たるフシは出てこない。
とにかくさっさと荷物を受け取って、とっとと出かける準備をしなくては。1分1秒を争っているのは、配送業者も同じだろうし。
私は顔(というかヨダレの跡)だけ鏡でチェックして、手櫛で髪を整えながら足早にドアへ向かった。
そして1分もかからずに、荷物受け取り完了。
ちなみに配送業者は、なかなかレベルの高い配送男子だった。
まあ今はそんなことどうでもいい。準備をしろ出陣だ。
──と、順調にできたのはここまでだった。
「……ええええええ!?」
部屋へ戻りつつ、受け取った荷物の依頼主を見て……思わず声をあげ、立ち止まる。
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