1 ウソだと言ってよアケチィ

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もう二度と手に入らないと思っていたそれが、今目の前にある。 本当なら私は今朝早くから、コレを探して三千里してるはずだった。 それが、どうしてこうなった? 荷物の依頼主を見た時も相当だったけど……本当に、いったい何が起きてるんだろう。 奇跡にも程がある。 でも、また会えたことが嬉しくて。嬉しすぎて。 ガブリッチューを食べてる時みたいに、あとからあとから幸せがこみ上げてくる。 顔のニヤニヤが止まらない。 再会できた喜びを、もっと深くかみしめたい。 そして味わいたい! 私は早速、ヨーグルト味の箱に手を伸ばした──が。 「()っ……!? 」 その箱に触れた瞬間、チリッと静電気みたいな痛みが走った。 反射的に手を引っ込める。 な、何!? 思ったと同時、箱からブシューッ!! と凄まじい音が轟いて、白い煙か何なのか、とにかくいっせいに噴き出した。 目を瞑るよりも先、視界が白に包まれる。 何何なになにナニ何なのこれ!!? 焦りと恐怖から、全身が浮いた感覚に襲われるほど粟立つ。 叫びすら言葉にできない。 頭の中はただただパニックで……気付いた時には、遅かった。 後ずさりしすぎた末に、ベッドの上からログアウト。     
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