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もう二度と手に入らないと思っていたそれが、今目の前にある。
本当なら私は今朝早くから、コレを探して三千里してるはずだった。
それが、どうしてこうなった?
荷物の依頼主を見た時も相当だったけど……本当に、いったい何が起きてるんだろう。
奇跡にも程がある。
でも、また会えたことが嬉しくて。嬉しすぎて。
ガブリッチューを食べてる時みたいに、あとからあとから幸せがこみ上げてくる。
顔のニヤニヤが止まらない。
再会できた喜びを、もっと深くかみしめたい。
そして味わいたい!
私は早速、ヨーグルト味の箱に手を伸ばした──が。
「痛っ……!? 」
その箱に触れた瞬間、チリッと静電気みたいな痛みが走った。
反射的に手を引っ込める。
な、何!?
思ったと同時、箱からブシューッ!! と凄まじい音が轟いて、白い煙か何なのか、とにかくいっせいに噴き出した。
目を瞑るよりも先、視界が白に包まれる。
何何なになにナニ何なのこれ!!?
焦りと恐怖から、全身が浮いた感覚に襲われるほど粟立つ。
叫びすら言葉にできない。
頭の中はただただパニックで……気付いた時には、遅かった。
後ずさりしすぎた末に、ベッドの上からログアウト。
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