likeなふたり

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likeなふたり

温めた君の手が離せなくて僕らは立ち止まった まるで会うたび別れの時はこれが最後かもしれないと恐れた 君の側に居たい いつでも君の側に居たいけれど 僕らは時間が足りなくて そうして離された手は行き場を無くし 雑踏に君は吸い込まれてゆく もう少し一緒に居たいと互いに言い出せなくて だから僕らはいつだって不安が付きまとう LOVEというにはまだ早過ぎて LIKEが未だに僕らの関係 だから温めた君の手を離せなくなる そよ風が吹く頃に君と出会った それから僕らは互いの哲学に触れ合って 君という存在が在るのが当たり前になった 君の側に居たい いつでも君の側に居たいけれど 僕らは時間が足りなくて 僕らはゆっくり歩く なにも見失わないように 君という人間と僕という人間が重なり合うその時まで もう少し一緒に居たいと互いに言い出せなくて だから僕らはこの不安定な関係を恐れてる LOVEにはまだ何かが足りなくて LIKEこそが今の僕たち だから温めた君の手を離せくなる
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