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明日になれば、また 太陽の影でみえなくなってしまう存在に変わる 明日になれば、もう 思いはきっと、波に解けてしまう 今のうちに、言の葉を紡ぎあげて やさしい風を追いかけては やさしくなれた自分を見つめて あなたの瞳を思い出しては ただ穏やかに眠りに就く 海の真ん中 過ぎる時間は早すぎて こんなにも時の流れはゆっくりなのに あなたの面影をここに焼き付けて これからのあたしは 眠る時も目覚めた時も独りじゃないって胸を撫で下ろすのだろう 朝がくればそれは終わってしまうの? 消えないものも確かにここに 朝が来ればいつか全ての迷いは喜びに変わる だから今は切ない夜も耐えられる 波の音を聞けばいつだって あなたを傍に感じていられる やさしく頭を撫でてくれるから また穏やかに眠りに就く 海の真ん中、 揺られながらぼんやりと 時の流れに身を任せ、想いを馳せ あなたの面影を水面に映した これからもあたしは 眠る時も目覚めた時も独りじゃないって胸を撫で下ろすのだろう
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