1人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
「大丈夫だよ」
「大丈夫?」
思い返すと、私の親友一ノ瀬舞は気遣いが出来る、可愛くて優しい女の子だった。
それでも、強い意思を持っていて卑怯な事は見逃さない・許さない。
そのせいか、影で悪口も言われていたらしい。
多分、そのせいもあったんだろうな。
「うん、大丈夫だよ」
こう答えると、決まって悲しそうに目を伏せる舞。優しいし勘が鋭い舞は、私の嘘に気が付いたんだろう。
それで、一瞬だけ私に向ける瞳に吸い込まれそうになって思わず口走っちゃうんだ。
私が、クラスの子達にいじめられてる事。
「そうなんだ」
ふふっと嬉しそうに笑う舞の顔は、凄く可愛かったのに 恐かったのを覚えてる。
きっと、私に頼って貰えたのが嬉しいんだろう。
それでも、恐かった。
最初のコメントを投稿しよう!