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今まで耐えてきて、辛くて死にたくて、それでも今日まで生きてこれた。それは、私が耐えたからなのに。
それなのに、神様はまた、耐えさせようとするのだろうか。
「……そりゃあ、無いよ」
「は?」
私が呟いた一言を聞き逃さなかったらしく、怪訝そうに眉を潜めてこいつは笑った。
知らない風に、ふざけて笑った。
そんな笑顔だった。
「で、その顔からして協力してくれるんだよね?ねえ、そうでしょ?」
「………あ‥‥うん」
私が思わず答えると、こいつは満足そうに、愉快そうに肩を揺らして笑った。ふふふって、まるで私がそう言うのを知っていたかのように。
嫌な奴。
私は内心、そう毒づいた。
こいつは、どういう訳かその日から私と一緒に行動する事にしたらしい。
私も何故か、それに付き合っている。
舞をたった一人、残して。
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