ゆれる①

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自信と落ち着き。 心の中で呪文のようにつぶやいて、顔を上げる。 「どうした? なんだかいつもとキャラ違うけど」 「そうですか?」 「うん、『それが出来れば苦労しません』って、いじけるかと思った」 さすがに毎日、顔を突き合わせているだけはある。 いつもの私なら、彬さんが言ったとおりの言動を取っていただろう。 「いいことでもあった?」 「……いいことって言いますか……約束をしまして」 あの日のことを思い出すだけで前向きになれるのだから、つくづく恋の力は偉大だと思う。
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