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自信と落ち着き。
心の中で呪文のようにつぶやいて、顔を上げる。
「どうした? なんだかいつもとキャラ違うけど」
「そうですか?」
「うん、『それが出来れば苦労しません』って、いじけるかと思った」
さすがに毎日、顔を突き合わせているだけはある。
いつもの私なら、彬さんが言ったとおりの言動を取っていただろう。
「いいことでもあった?」
「……いいことって言いますか……約束をしまして」
あの日のことを思い出すだけで前向きになれるのだから、つくづく恋の力は偉大だと思う。
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