64人が本棚に入れています
本棚に追加
「記念写真、撮ろう。はい、チーズ」
スマホで写真まで撮る蓮の浮かれようを、成瀬は微笑ましく思った。
「さあ、もう寝なさい」
「は~い」
灯りを消して、寝室は闇に包まれた。
腕枕のせいで不自由な成瀬だったが、しばらくして蓮の規則正しい寝息が聞こえてきた時は、胸が温かくなった。
この少年の孤独を、少しでも癒すことができた。
このまま、非行を止めてくれればいいが。
根は素直な子なのだ。
そんな事を考えるうちに、成瀬もまた寝入っていた。
最初のコメントを投稿しよう!