博士と孫娘

4/4
前へ
/26ページ
次へ
 ――何処までが本気で何処までが冗談なのだろうか。  そも、根拠があるとは云え、こんな巨大ロボなど私財を投じて(おそらくは)3機も建造してしまう人間が[まとも]と云えるのだろうか……  よくよく考えれば、[根拠]となる[侵略者]とは…… 「おじいちゃん……」  ――何故、今までこのことを尋ねなかったのだろう……  そう思いながら、真奈美は言葉を紡ぐ。 「……[奴等]って、誰?」  その一言は、祖父の表情を引き締めるのに十分であった。 「……着いてきなさい」  そう言って神童寺博士は孫娘に向けて手招きをした。  明かされる真実を前に、思わず唾を飲み込む真奈美はゆっくりと、躊躇いながらも祖父の後に続いた。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加