それでも私は待っている

5/7
前へ
/26ページ
次へ
「…………?」 「……え?」 「は?」 「……だから、どんな敵かは攻めてこなければ、わからんだろう」 「まさか、おじいちゃん……」 「儂は子供の頃、ロボットアニメを見て誓ったのじゃ。儂も、[巨大ロボを作って地球を守る博士になる]のじゃと……」  高揚心を押さえきれない神童寺と、[呆れる]を通り越して呆然とする真奈美……  祖父は自分の[夢]を叶えるため[だけ]に、[存在もしない侵略者]をでっち上げて人々を煽り、こんな巨大ロボまで造り上げのだろうか……  もし世界が博士の言葉に耳を傾け、全力で支援していたら、これは完全に[詐欺行為]に当たるだろう。しかも、本人にその気がないところが、ますますたちが悪い。  正に、[悪意のない犯罪]になったかも知れないのだ。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加