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私たちは顔を見合わせて、私が笑うと、修努も微笑んだ。
「お父さん、まず、私の再就職先は、修努の
会社なの。
私の仕事は、社長である修努の秘書。」
「え?
社長って、この間、上場したってニュースに
なってたあの会社の?」
お父さん、上場のニュース、知ってたんだ。
「そう。」
「のどかさんには、公私に渡って支えて
もらってます。」
修努がそう言うと、母が口を挟んだ。
「のどか、ちゃんとお仕事、できてます?
ご迷惑を掛けてばかりなんじゃ…」
「いえ。
のどかさんはとても優秀な秘書です。
現在、秘書課長を兼任してもらってます。」
「ええ!?
姉ちゃん、課長なの!?」
突然、弟が割り込んだ。
「あ、修努、覚えてる?
弟の遊(ゆう)。」
「4歳の遊なら覚えてるけど、こんな大人に
なってるの見たら、初対面みたいなもの
だよな。
遊くん、はじめまして。」
修努は弟に挨拶をした。
「はじめまして。」
弟もペコリと頭を下げる。
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