会食の果てに

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・:*:・:・:・:*:・ 19時。 個室で2人、待っていると、取引先の社長さんがいらっしゃった。 私の父と同世代だと思われるその人は、おそらく私より低い身長で、ややお腹の出た人の良さそうなおじさんだ。 修ちゃんが、挨拶をする。 「こんばんは。 いつもお世話になっております。 今日は、貴重なお時間を割いていただいて ありがとうございます。 彼女は、昨日からうちで働いてもらってる 秘書の佐倉です。 紹介がてら、連れて参りましたので、同席 させてください。」 「佐倉と申します。 よろしくお願い致します。」 私は、名刺を出し、お辞儀をする。 「早野です。はじめまして。」 名刺交換を終えると、 「安井さん、こんな美人秘書がいつも 一緒だとは、羨ましい限りです。」 とお世辞で褒めてくださる。 私は無言で会釈を返す。 すると修ちゃんは、 「私もそう思います。」 と答えると、優しく微笑んで私を見つめた。 え? これは何? 何か思惑があってやってるの? いつもと違う修ちゃんに戸惑うが、動揺を悟られないよう、努めて平静を装う。
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